「項王の最期」の授業

 8組での授業。「項王の最期」の後半部分を訳し進める。
 この箇所でのメインである「馬童面之」の「面ス」の訳し方だが、指名した生徒はたまたま「項王に顔を向けて」と訳した。ほぉ、なぜそう訳す?と聞いたところ、「下の中を見ずにそのまま訳した」とのこと。そうだよね、それが素直な訳だよね。「面」を「顔を背ける」と訳すのは、前後関係によるということがよくわかる。でも、もちろんその訳もOKだし、「顔を向けて」と訳すのもOKだと思う。項王が自害した後の顛末を話して、そう解釈する必然性について説明する。古典というのはこのように、文章をどのように解釈するかで全く正反対の訳が出来ることもある。だが、根拠ある解釈ならばOKじゃないだろうか。
 無事、「項王の最期」を終え、少しだけ「更級日記」に入る。「更級日記」の文学史的説明を少しだけして、時間切れ。来週からは「更級日記」を本格的に取り組むことになる。