『ねらわれた学園』
- 出版社/メーカー: パイオニアLDC
- 発売日: 2001/03/23
- メディア: DVD
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いやぁ、とんでもなくレトロな出だしである。当時16歳の薬師丸ひろ子の魅力を大写しに写してみました〜! みたいなノリである。もうあまりにベタで、よほど途中でやめてしまおうかと思った。しかし、高見沢みちるが出てきて、ようやく「ねらわれた学園」っぽくなった頃から見方が変わってきた。これは、全体主義に対する徹底的な「NO」の表明であり、またその対抗としての自由主義に対する楽天的なまでの信頼である。今から約30年前、私も中学・高校生の頃は確かに自由主義への信頼が溢れていた。あの頃の時代の雰囲気をよく捕らえていると思った。
この映画の監督はあの大林宣彦である。そして、原作は眉村卓である。彼らの、全体主義への忌避感、そして自由主義への信頼感を痛いほど感じた、なかなかよいものであった。