評論の授業

 3組での授業。昨日の4組と同じく、生徒が書いてきた文章構造図を元に、文章の要となる筆者の主張の箇所を見いだす作業である。
 最初に数名の生徒に、筆者の主張が表れている段落を指摘させたが、案の定、明後日の段落番号を答える。そこで方針を転換し、今日は第1段落から第13段落まで、各段落の関係を一つ一つ板書しながら確認していった。そして、問題提起に対する答えが第2段落と第8段落に表れることを確認させ、これを双括式の形式であると指摘し、さらに要となる第2段落を少し詳しく説明した後、各段落での「主観」と「対象」の対立構造を指摘させるプリントを配って作業に入らせた。とは言っても、その残りは10数分しかなかったので、これまた宿題とする。
 今日は、生徒の作成した文章構造図を提出させる。それを全部見てみたが、第2段落が要の段落だと気づいているものは皆無だったが、第8段落がまとめの段落だと表現しているものもさほど多くなかった。そして、第9段落から第13段落までの関係をそれなりに表現しているものもやはり少なかった。こうして提出された生徒の文章構造図を見てみると、生徒の理解の程度が手に取るように分かる。でも、中には第9段落と第10段落の対立関係をちゃんと表現しているもののあって、これは非常によいね。
 評論の読解における必須の技術は、段落間の関係を正確に捕らえることだと思う。考えてみれば、今回の文章はその段落間の関係を捕らえる練習台とするには、かなりハードルの高いものであった。段落冒頭に接続詞を使った、もう少し分かりやすい文章で練習させるべきだったかな。