源氏物語の授業

 8組と6組での授業。どちらも内容の読み取りの残った部分を片付け、その後で口語訳に入る。
 8組は試験までの残り時間が少ないので、少々急いだ感がある。それでも、第4段落での桐壺更衣の「なかなかなるもの思ひ」の意味についてまとめる。更衣が「なかなかなるもの思ひ」をするのは何故かをまとめさせるのだが、生徒はその直前にある答えに「なかなか」気づかない。どうしても現代文での癖があるのか、傍線部から遠い箇所から答えを探そうとする。古典における理由説明や心情説明の理由はごく直前にある、ということを少し意識させる必要があるかな。それは明日の土曜講習のテーマなのだが。
 まとめを終えた後で口語訳に入る。生徒に訳させた後で、私が説明をする。かなり急いで訳していったが、ようやく第1段落が終わった。これは残り時間が少ないので、かなり厳しい授業展開になるなと思った。でも、他の方から1コマ授業をもらえたので、ほっとした。これで余裕で試験範囲を終わらせられる。
 6組は時間的に余裕があるので、第4段落からの内容のまとめを通常のペースで行う。最初の、「弘徽殿女御が『この皇子のゐたまふべきなめり』と疑うのは何故か」という課題はなかなか難しいものだ。4段落冒頭の人間関係が錯綜している箇所を読み解かなければならない。それでも、今日指名した生徒は、最初は大まかな骨子を読み取っていたし、次の生徒は更衣が身分が低い者のように見られていたが、帝が態度を変えた、という核心部分をちゃんと読み取っていた。さらに次の生徒も、そのきっかけこそが若宮の誕生だったことも読み取れた。うーん、素晴らしい。このクラスでは私は内容について一切質問を受けていない。彼らは自力でこの部分を読み取り、まとめていったのだ。全くの印象であるが、彼らが教科書ガイド等を使った形跡はない。辞書だけで、彼らは大まかな内容読解をしてのけているわけだ。実に素晴らしい。
 十分に内容をまとめて、その後で口語訳をし始める。最初の1文しか進めなかったが、来週以降の楽しみである。