土曜講習

 今日は今年初の土曜講習である。夏期講習の最後が土曜日だったので全く最初というわけではないが、それでも通常の土曜日に講習をやるのは今年では最初。朝から何となく今日は疲れ果てるかなぁ、という予感がする。結果は、恐れていたほどではなかったけれど、心地よい疲れかな。生徒の反応がとても良かったからね。
 私は「古典発展」のクラスを2コマ担当する。2限目と3限目だ。今回の講習は、古文をいちいち訳さずに早く正確に読めるようになろう、ということが目標である。そのため、今日は古文の文章の主語を判定する方法を徹底的に扱った。
 私が古文の主語判定に使わせる方法は「鬼がドバッ」である。「鬼がドバッ」というのは接続助詞だ。「を」「に」「が」「ど」「ば」という接続助詞が文中に出てきたら、その直下にスラッシュを引いて文を区切ろう、というもの。古文は、もう話題は別のことに変わっているのに、長々と続いていくものが多い。ある本を読んだら古文は「おばちゃん同士の会話」というのがあった。言い得て妙、である。生徒にそのことを伝え、それでもおばちゃん同士の会話が成立するのは接続詞を使っているからであることを話す。そして、接続助詞「をにがどば」(=鬼がドバッ)が出てきたら文章を区切るといいことを伝える。文中で主語が変わるとしたら、この「をにがどば」の次からなのだ。
 そこで、以下のような流れで今日の講習を組み立てた。

  1. 「をにがどば」で区切ることを伝える
  2. 「をにが」が接続助詞と格助詞と2つあるので、区別することを伝える
  3. 源氏物語を使った例文で練習
  4. 事前に配った問題プリントの問題文を「をにがどば」で区切らせ、部分に分けさせる
  5. その部分ごとに主語を確認させ、主語が変わっていたら書き入れるようにさせる
  6. 区切りと主語を確認しながら、問題の解説・解答を行う

 本当はこれらの活動の後でもう1題問題を配り、実践演習をさせようと思っていたのだが、上記の活動までで時間切れ。65分間はあっという間に過ぎてしまった。
 2限目と3限目のどちらのクラスでも、例文での演習や問題プリントでの作業の後で、隣近所で結果を見せ合って確認するように、と伝えた。講習は明確なメッセージをしっかり伝えるのが大事だと考えているので、あまり『学び合い』的なことはできないと思う。でも、少しでも学び合った方が楽しいものね。事実、特に3限目のクラスでは活発な話し合いが起こり、結果の確認や友人と結果が違ったときにお互いに教え合ったりする状況が見られた。もっと続けさせたいと思ったのだが、何しろ時間がないので、やむなく解説に移ってしまったが。
 無味乾燥に見える古典の講習も、こうして学び合いを少しでも取り入れたりすると、参加して良かったと思えるようになるのではないか。
 さて、来週は何をやろうか。生徒に聞いたところ、古文と漢文とが4対6くらいの割合だった。うーん、微妙だね。