伊勢物語の授業

 7組での授業。試験前で唯一残っていたクラスである。無事「渚の院」を全て触れて、これにて試験範囲は終わった。
 やはり本文は私が口語訳し、生徒には要所の文法的事項やら読解の中心部分を指名して答えさせる。そして、何しろこの話の肝は和歌のやりとりにあるので、和歌については文法的事項を説明した後、生徒に訳させる。和歌の解釈はなかなか難しいものだ。直訳でよく意味が分かるものがあるかと思うと、大胆に意訳してこそやっと意味が伝わるものもある。それを、ようやく文法を一通り学び終えた者が訳していくのは困難が伴うだろう。でも、訳してみなければ始まらない。やってみること、回数を重ねること。まずはそこからスタートである。
 と同時に、和歌の解釈の仕方を高校生にどうやって教えたらいいのか、一つの研究テーマになるかも知れない。もちろん、和歌の修辞法は十分知っていることは前提として、その上でいかに訳していくか、である。マドンナ古文シリーズに和歌の解釈についての本がある。このテーマについて1冊の本が書けるくらいなのだから、結構重要なテーマじゃないかな。