伊勢物語の授業

 6組と7組での授業。どちらも「初冠」の段の復習と確認をし、次の「あづさ弓」の段にはいる。
 新しい古文に出会わせる時は、やり方はほぼ一定している。まずは音読、次に音読、ひたすら音読。生徒の口がなめらかに動くようになるまで音読をさせる。そして仕上げに一斉音読をする。こうして古文の文章を生徒の身体にしみこませていく。
 次に、「あづさ弓」の段は主語が入れ替わるのが特徴の文章だ。特に前半部分が主語が入れ替わり、4つとられている和歌も誰の歌なのかがすぐには分かりづらい。そこで、敬語のない文章において各部分の主語を確定させる切り札として「を・に・が・ど・ば」を紹介する。要は接続助詞である。接続助詞の中の「をにがどば」の後では主語が変わることが多い。というより、主語が変わるのならばそれらの接続助詞の後である。「鬼がドバッ! と来ると主語が変わる」と覚えるとよい。そこで「をにがどば」を探させる。その際、「をにが」の3つは格助詞にもあるので、格助詞との見分け方を教える。この「をにがどば」は、古文を解釈する際の切り札となる一つだ。生徒にはぜひ習熟して欲しい。