竹取物語の授業
昨日は1組で、今日は4組で、それぞれ竹取物語の最後の授業であった。
口語訳を終え、私としてはメインの作業に取りかかる。文章を読んで、以下の3点をまとめさせた。
1点目はかぐや姫が不可思議な存在であることを明らかにし、2点目はそのかぐや姫を竹取の翁がどのように扱ったかを確認する。そして、3点目を考えさせることで、竹取の翁が、当時の社会状況や慣習の制限の中にあるものの、その中でかぐや姫を自分の子のように愛し、育てたということを理解させたかった。どうやら2つのクラスともそこはちゃんと理解してくれたようで、良かった。何しろ、かぐや姫が成人したらすぐに結婚相手を探すべく披露するというのだから、現代の感覚とは少々違う。そこを誤解しないで欲しかった。
その後で、これまたメインの作業。竹取物語には多くの話型が使われているのだが、それを気づかせる作業である。
竹取物語とは、恐ろしく単純化すると、次のストーリー展開となる。
- 神秘的な姫君が地上にやってくる
- その姫君が地上の人と出会い、愛し愛される
- しかし、やがてその姫君は天上に帰っていく
こうしたストーリー展開をする、別の話はないか? と問いかけるのである。これを考えさせることで、竹取物語に羽衣伝説が息づいていることを理解させられる。と同時に、そうした話型は現代の物語にも生きているということを理解させたかった。
1組の生徒からは「鶴の恩返し」という意見が出た。4組からは「E.T.」。なるほど、さすがである。ここからもクラスの個性が分かるね。
私からは、少々無理があるけれど、CLAMPの『ツバサ』が当てはまるのではないか、と提示した。サクラちゃんが小狼君と仲良くなるのは、まさに前半のパターンに当てはまるではないか! ということは、あの二人はいずれ別れる運命にあるのか……。何てなことを話したら、どうやら生徒たちには受け入れてもらえたようです。よかったよかった。(^_^)