羅生門の授業

 2組と8組とで羅生門の授業の最後を行う。
 先週の7組で行った内容とほぼ同じ。特に2組は今日1時間で最終の「山場の部2」と「終結部」を説明した。下人の「ある勇気」について生徒に考えさせて板書させ、その答えを元に検討した。さらにプリントに添って問題を考えていった。何とか無事最後まで終えることができた。
 2組には毎回授業の終わりに質問しに来る生徒がいる。私の紹介した読み取りに納得がいかないようで、いろいろと質問してくる。それは、要するに自分の印象と私の読み取りとがかけ離れているからのようである。しかし、彼の見解は自分の印象で下人の人物像や心情を理解している。それで、表現から組み立てる私の読み取りと衝突するのだ。しかし、小説の読み方は、それがどのように表現されているかにかかっている。自分の印象や先入観で読んではいけない。それを突き崩すところに小説の「読み」がある。何とかそれに気づいて欲しいものだ。そう思って、いろいろと仕掛けたんだけどなぁ。
 8組では授業の半分を補足説明とした。そこで、「優柔不断な男の子または女の子がある人物や出来事と出会うことで成長する」というパターンの例として、ある生徒は「ドラえもん」と答えた。「一時期だけれども」という前提付である。なるほどね、とにかく考えることに意義がある。OKである。その後で私が「千と千尋の神隠し」はどうか? と示すと、「なるほど」という声がそこここに聞こえた。やはり適切な例なのだろうね。
 その後は、「羅生門」後日譚の作成に入る。さて、このクラスはどんなお話しを作ってくれるだろうか。