漢文の授業+教育実習生の研究授業

 10組での漢文の授業1時間目があったのだが、同時に教育実習生の研究授業が行われることになった。そこで、10組では本文の読み方を教え、その読みを確認させた後、課題を与えて自習にさせた。
 さて、教育実習生の研究授業である。教材は徒然草の「丹波に出雲といふところあり」。実習生は細かく板書をしながら、丁寧に文法事項を説明して口語訳をしていた。1年生の授業は大変に難しい。今回の授業の眼目は形容詞・形容動詞の理解にあった。しかし授業では、それらに加えて助動詞・助詞までも教えており、非常に情報量の多い授業となっていた。生徒はおそらく少し分かりづらかっただろう。しかしそれらを教えないことには口語訳はできない。難しいところである。私なら口語訳の仕方を与えておいて、その上で生徒に訳させていくかな。
 教育実習生の授業を見ていつも感じることは、どうしてもっと生徒の方を見ないのかな、ということだ。教師の視線というのは、誰がこの授業の主役であるかを明確に示すものだ。黒板や予習ノートに向かって授業をしては、生徒は自分に語られているとは感じにくいだろう。たとい時間は延びてしまっても、生徒の顔を見てじっくりと授業をすべきである。教師の視線は授業において非常に重要だ。