「舞姫」の授業
6組の授業(何時間目だ?)。豊太郎の生い立ちを確認し、彼がドイツに来てから何に驚き、何を考えたかを確認した。そして、3年後の変化について確認し始めたところで終わった。もう少し進度を早めたいものだ。
生徒に語句調べと読解のプリントをやらせ、提出させている。その中で一言感想を書く欄があるのだが、その感想を読むのが楽しい。一部、抜き出してみよう(別のクラスのものです。段違いのものが私のコメントです)。
- 長い話で読むのが大変だけど、しっかり読むと面白そうだなと思った。
- 面白いよ、これは! 現代語訳であらすじをつかんでから読み直すと良いかもね。
- 「舞姫」はどの程度フィクションなんでしょうか。
- 実際にエリスという女性が鴎外を追ってドイツから来ましたしねぇ。でも妊娠や発狂はフィクションだし、舞台を現実から借りたというところでしょうか。
- 官長に意見することはできるのに、なぜ留学生たちと遊ぶ勇気がないのか。
- 官長に意見するのは、彼の自我が抑圧されることに反発するからだし、遊ぶことができないのは、彼の自我が脅かされるからではないでしょうか。
- 豊太郎は真面目すぎる人生を送ってきたから、そもそも心なんて動かない気がします。
- 彼は外からの働きかけで心が開いていくのでしょうね。
- (ヨーロッパを)出航当初、豊太郎の苦しみが小さかったのは感情が高ぶっていて自身の行為を正当化していたからだと思う。
- 航海に出るという感情の高ぶりかな? それとも日本に帰れる?
- 僕はいろいろな経験があまりないので、自我には目覚めていません……。
- 大丈夫、そのうち必ず目覚めは来ます。